しもやけ続出!それでも靴下は履けない
これまた意味が分からないのですが、ヤマギシでは子供は鍛えると言う名目で靴下を履かせては貰えませんでした。「じゃあ靴を履く時はどうしてたんだ?」と言う声が聞こえて来そうですが、そのままです。素足で靴を履いていました。
夏は蒸れて大量に汗をかくので、足が泥の様に真っ黒になります。足も靴も超絶臭くなります。靴を洗う事に関しては自分自身でやらなくてはいけなかったので、これがまた大変でした。
冬は極寒だったので、足が氷の様に冷たくなります。真冬にはほんの一時的に靴下を履く事が許される期間もありますが、基本的には素足です。何もいい事はありません。
そして、ヤマギシの子供達は例外なく足にしもやけができていました。登山家などが寒さの為に血行が悪くなり生じる炎症の事です。痛みだけなら兎も角、むず痒くなるのがとてつもなく辛かったです。中にはグローブの様に腫れ上がっている子供もいました。
確かな治療法かは分かりませんが、安全ピンを使って血抜きをしたのを覚えています。ひび割れた箇所に唐辛子入りワセリンを塗ったりと地獄の様な苦しみを体験したものです。
子供達がそんな状況下に置かれていても、靴下を履くような軟弱な子供に育つ方が問題だった様です。中学生になるとようやく学校に行く時だけ靴下を履く事が許される様になります。
小学校では世話係が見ていないので、長ズボンとセットで靴下も隠しておきました。靴下を履けるだけで幸せを感じていたあの頃の幸せ度はどんだけ低かったんだろうか、我ながら情けなくなります。