先生はヤマギシの子を見て見ぬ振り
ヤマギシの子供達にとっては学校が全てでした。あの空間があったからこそ、辛うじてギリギリまともな思考が養えてヤマギシに洗脳されなかったのです。もし、オウム真理教の子供達の様に学校に行かせて貰えなかったら今の自分はこうしてブログを書く事がなかったかもしれません。
そんなオアシスの学校ですが、学校の先生はヤマギシの子供達の生活をきちんと認識していました。朝食抜きだったり、暴力を振るわれ虐待されていたり、自由に遊ぶ事が許されなかったり、子供達に労働をさせていたりと全てです。
親身になっている先生もいましたが、結局のところ見て見ぬ振りをしていました。確かに一個人である教師が強大なヤマギシと言う組織と戦っても無意味だと思いますし、それぞれの家庭の方針と言われてしまえば、当時はまだ子供の虐待についても甘かった時代なのかもしれません。授業参観と称し、世話係に付き添われヤマギシの生活を案内させられ、顕示博の劇を見せられ、学校にはヤマギシ関連の本を置かせられたりなんて事もあったでしょう。
しかし、彼ら教師はあの異常な状況を知っていてどう思っていたのでしょうか。学校から関わらない様に言われていたのでしょうか。教育委員会にも相談に行ってくれたのでしょうか。弁護士など法律関係の人に相談してみたのでしょうか。
最終的に2000年頃、広島県の弁護士会が動いてマスコミによって虐待の事実が広く知られる事になりますが、あまりにも長い年月が掛かり過ぎています。もちろん先生にも生活があるし、クラスの大半がヤマギシの子供で埋まっていた時もあったので学校経営にも支障がでると思います。
しかし、彼らは子供が好きだから教師になったのではないのでしょうか。誤解のない様に言うと先生には全く恨みもないし、非常に良くして頂いたし、親以上に理解を示して頂きました。しかし、これだけは聞いておきたい。あの時はどう考えていたのですか?ヤマギシの子供の為に精一杯やっていましたか?と。