【生活】老人への贅沢な墓(公人の丘)
ヤマギシでは葬式をやってる感じが外部から伺えないので地元の人からすると畑に埋めてるのではとか噂が立っていたのだが、流石にそれはデマである。かと言って、村人が大勢が集まって葬式をする感じでもないので、そう言われるのも無理はない。
ヤマギシでは死については、悲しみでも何でもなく、次へのステージアップみたいなものらしい。生前、お世話になった人の葬式にも安易に顔を出す事はできず、見送る時は「いってらっしゃーい」とか言うのでやはり宗教チックだ。
墓地に関しては、創業地の三重県伊賀市にある公人の丘と言う共同墓地に納骨される。財産をいっぱい持って入ってくれたり、創業時のメンバーなど、お年寄りには優しいヤマギシだけあって共同とは言え超豪勢な作りである。
子供や若い世代にムチを打ち極限まで働かせ、自分達は老後の何の心配もなく、働きもせず、孤独死する心配もなく悠々自適に暮らせるんだから、今の日本と言い、老人はどこにいても悪賢いシステムを作り上げるものだ。
ヤマギシでは格差はないとか言っていたけど、それも嘘っぱちだ。実際に両親の知り合いの元金持ち老人は個人の荷物が沢山あり、部屋も普通の人より沢山貰っていた。たまについて行くとヤマギシでは絶対に手に入らない高級なお菓子をくれて驚いた事もあったっけ。うちの両親はこの人に気に入られていたからヤマギシ内での地位も安定していたのだろう。
お墓に関しても、ヤマギシの創始者である山岸巳代蔵のは別に作られていた。贅沢な作りではないのだが、土をそれなりの高さに盛った場所でシンボルとして祭り上げられていた。
子供たちは山岸巳代蔵を「こいつが余計な事をしなければ、今の自分はこんなに虐げられていない」とかなり恨んでいた。自分も含め、ストレス解消に墓を蹴りまくっていた。バレた事は一度もなかったが、墓に無数の足跡が付いているのを見て管理してた人はどう思ったのだろうか…。
少なくとも自分の人生でこの人以上に、面識もなく死後に恨まれる人には会っていない。今回、色々と調べて驚いたのは、1959年7月に、偽電報で身内を呼び寄せ軟禁した不法監禁容疑で警察の強制捜査を受け、ヤマギシの幹部9名が逮捕され、代表の山岸巳代蔵にも逮捕状が出されていたのにも関わらず、しばらく逃げていたらしい。
出頭後、起訴猶予処分になったそうだが、この時に警察がしっかりヤマギシを潰しておけば、後々こんな事にはならなかった。またもやここで警察の怠慢が伺える。それにしても、よくもまぁ多くの人がこんな警察のご厄介になる様な組織に盲目的に入信したものだとバカバカしく思う。