卵かけご飯には醤油3滴
ヤマギシの食生活は基本的に調味料はほとんど使用が禁じられていた。あるにはあったのだが、素材の味を味わうのがヤマギシの方針だった為、使いすぎると世話係に怒られる羽目に陥る。健康法なのか何なのかは分からないが、ヤマギシの食事はとにかく全体的に薄味なのだ。
衝撃的な話だと卵かけご飯には、醤油3滴しか掛けられず、生卵の味しかしないものを食べさせられていた。とても食えた物ではないので、興味がある人は是非とも試してみてほしい。野菜もほとんど生で出されていた。七味唐辛子なんかはヤマギシを出てから初めて使ったほどである。これだけ規律の厳しいヤマギシなので当然ながら好き嫌いは許されていなかったのだが、調味料を掛けて嫌いな物を飲み込むなんて事もできなかったのだ。
いくら健康法とは言え、子供達に美味しく感じないものを強制的に食べさせて満足だったのだろうか。その一方で大人に関しては好き嫌いも許され、好きな分量を自分で調節し、調味料も使い放題。子供には不自由しか与えず、全ての事柄に於いて強制し、自分達はやらないとか本当にふざけた話である。しかも本人達は子供の為にやっている事なので良い事をしていると勘違いしているのだ。あの当時、ヤマギシの大人ほど信用ならないものはなかった。