冬でも半ズボンを強制!
ヤマギシでは子供の身体を鍛えさせる為に小学生以下は冬でも半ズボンでした。女の子もスカートのみ。大抵、ヤマギシは山間部のド田舎に所在地があるので冬になると5cmぐらいの氷がバンバンできます。
ストーブも余程の寒さでないと使用は許可されず、自由時間にはよく押し入れに潜り込んで布団に包まり寒さを凌いでいました。
中学校までは義務教育なのでヤマギシの子供達も一般の学校に通います。ヤマギシの子供はみんな半ズボンなので一般家庭から通っている子供達とすぐに見分けが付きます。寒さもきつかったのですが、それよりもその格差社会に子供心が傷つきました。
その対抗策として、こっそり長ズボンを学校に隠していたのを覚えています。学校の先生はヤマギシの子供は半ズボンしか履いたらいけないのを知っていましたが、見て見ぬ振りをしてくれました。
しかし、たまに世話係が下校時刻になると学校に勝手に入ってきて見回りをする事があります。ヤマギシの子供は早く帰っても畑仕事や掃除が待っているだけなので、なかなか帰りたがりません。そんな時はバレないかヒヤヒヤものでした。
たった長ズボン一つ履くだけでビクビクしないといけなかった子供時代を過ごして、段々と荒んだ心が育てられました。